ストーリー性は殆ど無し。
小説なら3ページくらいに収まる内容。

絵は良いのに残念です。

原作とは異なるオリジナルストーリーでコミック化。
タイトル通りの「別世界」なれど、雰囲気はしっかり『グレゴリーホラーショー』となっています。

原作と多少異なる設定ですが、キャサリンなどのお馴染みのキャラクター達が続々登場。
メディアも異なるので、さすがに3DCGを逆手に取ったような原作そのままの四角いデザインではないですが、ちゃんと不気味でカワイイ要素が入ったデザインで、大きな違和感を感じることも無く、作家さんの書き慣れた感じの絵柄も好印象でした。
ストーリーもしっかりとしており、一度読み終わった後に最初から読み直してみると新しい発見がある、丁寧に伏線が張られているマンガで、雑誌よりも単行本で読んだ方が理解しやすく面白い作品だと思います。

注文時は割高に感じましたが、実際に本を手にしてみればこのお値段にも納得。
表紙は特殊紙、中身の方も……という、凝った作りの本でした。
１冊で完結と、きちんとまとまっているマンガですが、この１冊のみで終了してしまうのも寂しい感じがします。別の主人公でも読んでみたいと思った、良作です。

ご存じの方もおられると思うが、本作はオリジナル作品ではなく
数年前に放映されていた大人向けホラーアニメのコミック版であ
る、しかしながら、設定がホテルからアパートに変更されている
など若干の変更がなされており、将来の夢の定まらないニート青
年を主人公にするなど、イマ風になっている。
ホラー漫画と言いつつも、過激すぎずブラックジョーク的なレベ
ルにとどめられており、読後感なども良好、鈴木小波の若さを感
じさせるキャラクターや画風も良くマッチしている。
鈴木小波は今後の活動が期待される漫画家でもある。