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ドラえもん学 (PHP新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: PHP研究所
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愛のこもった一冊 ★★★★★
 まず、前書きでしびれた。
 「不覚にも(?)齢五十を過ぎて、ドラえもんをだれよりもこよなく愛してしまった……。」
 今の若者ならともかく、著者の横山くらいの世代では、
「アニメ=子供向け」という図式が確固たるものとなっている。
大学教授でもある知的なオッサンがここまで言うのなら、
相当な思いがあるに違いない。私はそう確信した。

圧巻は第3章。ドラえもんのあらすじを文字だけで伝える章だ。
これを読みながら、涙を流した自分がいた。
あくまでこれは教養新書だが、私をここまで泣かせた新書はない。

「それは藤子F不二夫さんの実力であって、横山の力じゃないだろう」
という人もいるかもしれない。横山自身もそう思っているだろう。
しかし、ここまでドラえもんに惚れこみ、
ドラえもんの魅力を抽出させた彼の努力には恐れ入る。

ちなみに、この本は2005年に出ており、その時には声優陣の降板が決まっていた。
これで多くのドラえもんファンは離れたが、横山は降板劇を残念に思いつつも、
こうコメントする。

「それでも私は、ドラえもんがこの程度の危機でつぶれるほど
ヤワなマンガではないと確信している。
ドラえもんは人が生きるうえで必要不可欠な夢、冒険、笑いを真摯に扱った、
古典として生き残る本質と普遍性を十分兼ね備えた作品なのだから。」

「大山のぶ代の声じゃないとドラえもんじゃない」という人の気持ちも理解しつつも、
ドラえもんが持つ魅力を信じぬく。
これぞ真のドラえもんファンである。
大山のぶ代をはじめとする旧声優陣も、勇退した後も
ドラえもんの存続を願っているに違いない。

この著作が低い評価しか受けられていないのはまことに残念だ。
「ドラえもんは学ぶものなんかじゃない、楽しむものだ」という人にこそ、
この本を読んで欲しい。
ドラえもんを愛しつくした大学教授による労作。
羊頭狗肉 ★★☆☆☆
「学」と銘打ってあるが、学問でも何でもない。
誰でも知っている基本設定や、連載の態様、海外での評判等をだらだらと紹介しただけの代物である。
「あらすじで読むドラえもん」など、文字通りあらすじを書き連ねただけであり、まさに噴飯物というほかない。
亦、苟しくも論文を起こそうというのであれば、文中に「先生」などという敬称を用いるべきではない。こんなことは基本に属する事柄である。

そもそも著者のマンガ文化への認識が薄っぺらなものでしかない。著者は次のように言う。
「たしかに今日なお、眉をひそめたくなるようなマンガ作品が大量に跋扈していることは客観的な事実である」(p.103)
そして、この対極に位置するのがドラえもんを始めとする「名作」マンガなのだそうだ。
しかし、この眉をひそめたくなる作品群の中にこそ文化の真実は存在するのである。A.ランボーの詩やH.ミラーの小説はまさに我々の眉をひそめさせ、戦慄させ、且つ感銘を与える。ピカソやポロックの絵画もまた然り。著者が称揚する手塚治虫も、特に初期の頃はぞっとする作品が多い。芸術は嫌ったらしくなければならない、と述べたのは岡本太郎だった。そして、その意味では我等がドラえもんもまた、決して例外ではないのである。「夢や冒険」といった安易なキータームに押し込めるべきではない。

語の真の意味での「ドラえもん学」が登場することを願って已まない。
期待外れ ★★☆☆☆
ドラえもんの歴史などがわかる。
そこは良い。
だが、基本的にそれだけ。
なんというか一言で言えば「詰めが甘い。」

「学」なのだからデータを元に調査を深めるとかあるだろうに…。

時代背景での内容の変化などが見られるとか分かれば良いのではないかと。
今後、ドラえもんを取り扱った学問に期待したい
この著者はただのドラえもんファン。 ★☆☆☆☆
なんか、今までのドラえもんのアニメや漫画の要約なだけ。
正直がっかりでした。この程度ならインターネットのファンサイトにいくらでも転がっている。
わざわざ本を買う必要はなかったような気がします。

学問というより、ファンが書いた本って感じです。
浅い・・・ ★★☆☆☆
今や世界中で人気のドラえもん。その誕生の秘密から今までを、作品のあらすじなどを紹介しながら解説する。

コアなドラえもんファンであれば、今更解説されるまでもなく知っている内容。昔流行した『磯野家の謎』などの「謎本」と比較しても、カルトな分析や新しい視点は見いだせない。

文章の多くが昔の書籍の引用なので、目新しさもない。ドラえもんの全作品を蒐集し、データベース化した意義は認めるが、それを「登場人物やひみつ道具の登場回数」など、本質に関わらない統計に使うのみ、というのではもったいない。

「学」というからには、単なる歴史の確認や現象の叙述に留まるのではなく、もっと突っ込んだ知見、たとえば、まんが・アニメ史における位置づけ、外国での日本観に与えた意義の分析、読者に与えた心理的な影響と日本人の心性、文化と宗教の作品への影響、技術進歩とひみつ道具の先見性の関係、ひみつ道具の実際の開発可能性etc...があってしかるべきではないか。本書の内容のみでは、「学」たりえない。

なお、「さようならドラえもん」や「のび太の結婚前夜」などのお話が思い出せたのは唯一良かった点。今でも泣けるお話です。