このレビューは同ジャンルのゲームであるエースコンバット6との比較がばかりです。

グラフィックについては、
地表のオブジェクトはH.A.W.Xのほうが凝っています(ビルを攻撃すると煙が出る等）海や雲等はAC6のほうが綺麗に見えます。
機体のモデリングについてはAC6の足元にも及びません。かなり手抜きです(F15CとF15EやF16とF2がただの色違い等)。
キャンペーンについては、どっちもどっちだと思います。ストーリーもあってないようものです。
オンライン対戦についてはH.A.W.Xのほうが面白いです。まぁAC6の対戦がつまらなさすぎるからですが。

他に面白いゲームはたくさんありますし、わざわざこのゲームをフルプライスで買うのはどうかと思います（だからプラコレで買ったのですがね）

戦闘機もののゲームはすでにさんざん出尽くし、
その中の代表的なものとして「エースコンバット」シリーズが挙げられる。
毎作進化していくシリーズに
今さら新しいフライトシューティングで挑戦するのはかなり大変だが、
そこはUFISOFT、きっちりと新要素を盛り入れて個性を出している。

やや近未来の設定で、戦闘機に積まれたコンピュータも進化しており、
敵機の背後をうまく取れないとき、敵ミサイルから回避するとき、
遮蔽物によって特定の角度から狙わないと当たらない目標など
パイロットが苦労する場面でもXボタンを押すことで
最適な飛行ルートが表示され、それに従うことで見事に結果を出せる。

ならばその機能が万能かと言うと、示されたルートに従って飛ぶことで
ひとつの目標を片づけるまでに時間がかかるため
ある程度テクニックがあるならコンピュータに頼らずに
自力で飛行する方が手っ取り早いときもある。
この自力でもアシスト機能でもプレイできるところが素晴らしい。

また、このアシスト機能は失速などの危険からも守ってくれるが、
それが故に機動性まで制限がかかってしまう。
Rトリガー（Lトリガー）をダブルクリックすることでこのアシストをOFFにでき、
パイロット視点が当たり前のフライトシューティングが第三者から見た映像に変わる。
これは背後カメラという意味ではなく、狙っている敵機と自機を収める客観的な視点で
まさにマクロスなどのアニメで観るカメラとなる。

こうなると減速しながら旋回することで機体がドリフトし、
敵機に対して急速に向きを変えることができる。
機動性が高い敵機であってもうまく狙えばロックオンすることができ、
また敵のミサイルは華麗に回避することができる。

すでに何作ものフライトシューティングをプレイしたゲーマーでも
このプレイ感は新鮮で、まさに自分に酔いながらプレイできる。

このジャンルのゲームでは飾りになることが多い僚機も優秀で、
指示した攻撃目標に速やかに急行し、かなりの精度で撃墜してくれる。
作戦において敵がかなり多いため、僚機にどんどん攻撃指示を出しながら
自分は別の敵を倒す、ということをしないとなかなか片づかない。

ミサイルはかなりの弾数が用意されており、
機銃や機体そのものの使い勝手も上々なので
あまりシリアスになりすぎずゲームを楽しめる。

多数の機体が序盤から選べる上、
ミッションごとに推奨の機体と装備も表示されるので
こだわりがなければそのまま従うと間違いがない。

序盤のミッションやロード画面が操作チュートリアルになっていて
特別、説明書を読まなくても独特のシステムがきっちり理解できる。
こまめにチェックポイントが入るのもありがたい。

字幕だけでなく音声まで日本語にフルローカライズされているのも素晴らしい。
Xbox360本体の言語設定だけでなく、
ゲームのオプションでも英語に切り替えられると良かった。

とにかく全編通して遊びやすく、
個性的ながら楽しいフライトシューティングと感じた。
未来っぽい戦闘機の雰囲気がよく出ている。
エースコンバットシリーズが好きな人も「これはこれでアリ」と思うデキになっている。

ムービーが飛ばせないのが単純に不便なのと、
ミッション内容が防衛や制限下での行動が多いので
もっと自由に目標を破壊しにいくものが多く欲しかった。