期待値が高かった分★は３つです。

もっとスピード感や切迫感があって、知恵比べ的な要素があるのかと思ってましたが、
一つの映画に盛り込めるための要素としてはこれが限界だったのかもしれません。

生死をかけて、人生大逆転を考える、この雰囲気にもし自分の立場だったら？
という視点で常に見ていましたので、面白いことは面白かったです。

細かな設定は2時間ちょいの尺や映画の都合に合わせて変えてはあるが、基本原作に沿って要所を抑えている。キー局が製作しているので、残酷描写控えめ、リズムの良いテンポは当然、1年くらいでテレビ放送、続編予告となりそうだけれど、そういう穿った見方はこの際捨てた方がいい。

私の贔屓目を差し引いても間違いなく藤原竜也は演劇の人だ。役者である。舞台仕込みの蜷川流がどうしても暑苦しいと感じるのは人それぞれだけれど、今、日本に存在する役者の中でも役者＝天職と素直に思えるのは少ない。そのうえ、香川照之との相性もバッチリで胸やけする人もいるだろうが、私は相乗効果と言ってあげたい。
女性としての魅力はさておき、存在自体の美しさが際立つ天海祐希は序盤こそ宝塚の男役を地でいくような凄みを見せて期待もしたが、後半からはお定まりの狂言廻しに収まってしまった。まぁこれは脚本上仕方ないかも。

私は原作を読んでいたので、物語そのものをそれほど楽しめた訳ではないが、上記2名の演技を見れただけでも価値はあると思う。藤原竜也の舞台が観たいとまた感じる。

ただ…個人的には松ケンのカイジも観てみたかったかなｗ

藤原竜也の演技がすばらしいとは思えませんでした。むしろ松山ケンイチが主役をやればまだましだったんじゃないでしょうか…

思っていたよりも良い出来だったが
全体的に心理状態の描写が端折られている印象だった。

鉄骨渡りと地下強制収容所を無くしてでも
限定ジャンケンとEカードはじっくりと描いてほしかった。

原作のどんでん返しの痛快さから期待感が大きかったけど
無理に詰め込んで展開が早すぎたような気がしました。
最初は限定じゃんけんの話だけかと思ったのですが、結構、詰め込んでいました。
地下室もはしょりすぎだし・・・。
限定じゃんけんだけをじっくりやっても良かったかと思います。

天海祐希は好きなのですが、やはり、原作で男だった遠藤をやるのは無理がありました。
もっとも、原作は女っ気がなさすぎるから、仕方がないかもしれませんが。

藤原竜也はさすがですね。カイジそのものとは言いませんが、かなりいい線いっていたと思います。